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神奈川大学経営学部の最新情報
2020.04.10
本学では、国内外の学生がともに主体的・能動的に取り組み、多様で多彩な文化に触れられる機会として、「インターナショナルウィーク」を開催してきました。湘南ひらつかキャンパスにおいては、2017年には地元・平塚市がオリンピックのホストタウンとなっているリトアニア共和国をテーマとして「リトアニアデイズ」を、2018年には本学とも交流協定を締結する等深い関係を持つマレーシアをテーマに「マレーシアデイズ」を実施してきました。
前述のように、過年度は特定の国をテーマとしてきましたが、3年目となる2019年は「インドシナ」という地域をテーマと致しました。インドシナとは、当該地域を形成する国民国家であるカンボジア、タイ、ビルマ、ベトナム等の主要民族以外に数多くの少数民族が共生、居住している地域となります。今回はそれら少数民族のうち、タイ、ラオス、ベトナムから中国まで広く居住している「ヤオ族」を中心に取り上げました。
ヤオ族の方々に披露いただいた儀礼の実践動画
ヤオ族は、中国を中心にインドシナに広く分散居住し、約400万人の人口を有しますが、それぞれの国では少数民族と位置付けられています。数百年を掛け分散移住を繰り返しているのにもかかわらず、ヤオ族に共通する儀礼文化を継承し続けています。儀礼は手書きの漢字経典を読誦することで進行され、遠く離れた地域であっても共通する経典が用いられており、この漢字経典と儀礼文化がヤオ族文化の特徴といえます。 今回、中国南部およびベトナム北部に居住するヤオ族文化伝承者を招聘し、儀礼の実践に見られるパフォーマンスの実演を行っていただき、ヤオ族文化の真髄を紹介することで、人類文化としてのヤオ族文化の貴重さについて本学学生に理解してもらうとともに、異文化を受容する力を養しなうことを目的としました。
なお、今回は、2019年度神奈川大学国際交流事業「ヤオ族の儀礼における文献と読誦歌唱法の総合的研究」の成果報告会(事業者代表:廣田律子経営学部教授)として開催される国際シンポジウムともリンクさせて行いました。国際シンポジウム閉会後にヤオ族の方々に儀礼の実践(パフォーマンス実演)を行っていただき本学学生との交流を図りました。その様子を動画として配信することが出来ればと考えております。当日、ご来場頂けませんでした皆さまにも是非、ご覧になって頂き、異文化理解の一助となりますよう心から願っております。
神奈川大学経営学部
学部長 大橋 哲